2011年7月26日火曜日

エアコン室内機の清掃 - 業者委託の結果

依頼するまで

 三週間ほど前のこと。この夏はじめてエアコンをつけてみたところ三十分ほどで咳き込むようになる。一度目は何か別の原因かと思ったが、二度目にでエアコンが原因と確信した。エアコンなしでもよかろうかと思っていたが、35℃前後ともなれば扇風機からの風は温風と言ってよい。31℃くらいであれば、まだ多少の涼を取ることができ、34℃くらいまでは微妙だがまだマシ。そして、35℃ともなると却ってうっとうしい。

 エアコンなしで過ごす案をあきらめ、エアコン室内機の内部の掃除を試みることにした。専門業者が居ることは知っていたが、まずは自分でやってみた。市販のスプレー容器に入ったクリーナーを試してみたが結果は芳しくない。咳き込む状況は解消しなかったので室内機の中を再度確認してみた。シロッコファンや熱交換器に付着した黒い汚れは付着したままでることを目視で確認できた。

 以上確認終わって自分ではどうにもならないと判断し、専門業者に委託することを考え始めた。何をよりどころに探すべきか暫し逡巡。当初ネットで探して自分で選ぼうかとも思ったが、エアコン自体が賃貸物件の一部であるため、管理会社に紹介してもらうことにした。それが先週半ばのこと。いつもは応答も遅いしとぼけた回答を寄越すばかりの管理会社なのだが、今回は異例の即応で業者の反応も良かった。

 台風六号のおかげか、さいわいにも依頼の後24日の日曜までの間は比較的過ごしやすくあり、大いに待たされ焦れたということもなく、掃除の当日となった。

当日

業者の作業

 月曜朝、8:30頃業者が到着した。これは助手であって、助手が準備を開始して20分ほどで掃除屋の棟梁がやって来た。あたりまえだが、エアコンまわりを養生から始めていた。掃除自体は、本体の洗浄は主に棟梁が行い、本体から外したカバーやフィルターの清掃を助手が浴室で行うという分業体制で行われていた。作業は一時間強で終了した。

 終了後、掃除の成果を示すかのように、ビニール袋に溜まった洗浄液(洗浄後)を見せてくれた。洗浄液は黒く濁り、数ミリ四方程度の黒い断片がところどころに見えもした。そういった黒い断片は、掃除屋の棟梁が言うには、カビとのことである。

 洗浄は済んだが、洗浄液の臭いが残っていた。昼過ぎくらいまでの二時間ほど送風し続けていたら臭いも取れてきて、そのあたりで運転終了

作業終わって

 作業がひととおり終わってから、掃除屋の棟梁が下記のもろもろを教えてくれた。

 市販の洗浄スプレーの有効性について。

 スプレーだけでは薬液が室内機の内部に残る。『すすぎ』ができないのがよろしくないとのこと。今回のように高圧ポンプをつかって、『洗浄』も『すすぎ』もやるべきだとの由。『すすぎ』がない場合、室内機の内部に薬液が残るが、これが健康観点でも問題だし、加えて、エアコンの内部の金属部品の腐食あるいは黒ずみを引き起こすとのことであった。市販のスプレーは、高圧ポンプなど使う想定なしに汚れを溶かし出すというものであるため、少し強めのアルカリ性の薬剤を使うことが多いとの由。これが健康に悪いあるいは金属部品に悪い原因だという。尤もな話だと思った。

実施頻度あるいは一度にできる数

 さらに掃除屋が語るところによれば、市販スプレーにせよ、今回の清掃にせよ(あふれた分は室内機直下に落ちるにせよ)汚水のうちのかなりの量は凝結水の排水ドレインを通して外に排水されるのであるが、ときに、剥がれた汚れがドレインを詰まらせることがあるとのことであった。

 そうした排水管詰まりは掃除の頻度が低いほど起こりやすくもあり、さらに、詰まってしまうと彼ら掃除屋ではどうにならず配管工事屋を呼ばざるを得ない。-ということだった。昨春から秋までの上水配管の漏れの際に、今借りている部屋の配管はよくわからないままであることを証している。エアコンの排水管も東側の壁まで独立した配管がなされているのか、四機独立なのか、どこかで集合させているのか、あるいは、他の排水系と統合されているのか、皆目見当がつかない。

窓が面する通りの交通量と汚れ

 今回室内機を掃除してもらった部屋は車道に面している。掃除屋言うには、洗浄後の汚水のかんじからすると、排ガス汚れが結構含まれているだろうとのこと。ほかの室内機を運転していても咳き込まず、今回洗浄してもらったエアコンに限ってというのはそういうことが影響しているのだろうという見立てであった。汚れ・埃が室内機に入ると面倒でもあるので、薄手のレンジフードカバーを吸気口につけておくと宜しかろうとの助言があった。薬液の臭い飛ばしの二時間が過ぎて、買いに行き対処した。二時間分はいたしかたなしとあきらめる。

利用頻度と汚れ

 エアコンの汚れについてもうひとつ tips があった。季節がかわり使用しなくなるあたりで、送風等で内部を乾燥させろとのこと。結露の湿気と汚れがカビを呼ぶらしい。またオフシーズンでも定期的に送風くらいはしておくほうが機械には優しい対応だとも言っていた。

当日夜

 当日夜になって効果のほどを確かめた。咳き込むことはなくなったが、起きてみると少しばかりのどがいがらっぽい。薬液の残りか、あるいは、洗浄が不十分だったのか、現段階では見当がついていない。