2013年11月27日水曜日

アンドロイド端末の故障とデータ削除

突然の故障と修理センターとの遣り取り

 REGZA AT570 が突然故障した。起動スイッチを入れると、直後の本体振動は起きるものの画面が表示されない。スプラッシュアニメーションすら表示されず画面は暗いままであった。仕方なく修理センター送りにして修理の見積を依頼した。

 朝の時間帯に保守窓口に電話をかけ修理の依頼をしたためか、翌日午前の引取をお願いすることができた。機材を送ってから四日目に修理センターから連絡があった。その連絡は、修理を進めるにあたりスクリーンロックのパターンを教えてくれという内容であったのだが、進めるよりは先ず概算を訊いてみようと思った。

 液晶パネルだけではなく内部ケースにも二箇所割れがあり、交換を要するとのことであった。後に送られてきた見積によれば部品二点と技術料を併せ四万四千円ほどの修理費用であった。AT570 は画面が広く綺麗なのは確かに良いのだが、修理費が購入金額を上回るというのは馬鹿げている気がし、画面を除けばより高性能な Nexus7 の2013年モデルを買ってお釣りも来る。四千二百円の検査料を払って、修理はせずに返送してもらった。

 内部ケースの二箇所の割れは外観からはまったくわからない。イヤホンジャックとスピーカーの開放口の割れというのだが、そんなところが壊れるような扱いをした覚えがない。ネットで見つけた他のタブレットについての記述で掴む方向に力がかかるために生じる筐体が歪に関する議論があったことを思い出す。AT570は Nexus7 や Kindle PW 2013 に比べ短辺が幾分長い。片手で鷲掴みするのは難儀ではあったが、掴めはした。ひょっとするとそういう力が加わっての割れかもしれないと思っている。が、確かめようはない。

修理断念と未回収データの回収

 AT570の廃棄を思案をし始める。修理センターの説明によればタブレットの類は回収センターの扱いではなく自治体ごとに定めた方式で廃棄するものだとの由であった。物理破壊なりなんなりの前に 中に格納されたデータの始末を考えることになった。

 データの始末、つまりは未回収データの回収と認証データ等の削除をどうしようか思案する。前者についてはAT570 を使い始めた時点から腹積もりはしており、データが回収できなくて困った!ということのないような対応はしていた(つもりであった)、粗方のデータはマイクロSDかウェブ側に置くようにしてあり、取り出せないデータはまず無いと考えていた。念のためにと調べてみたところ、手動バックアップを要するアプリのうちで最近のバックアップを取っていないアプリが1つあった。また、Kindle で読んでいた本へのメモ書きあ Kindle Paperwhite で拾えないことが確認できた。前者については単なるポカミスであった。後者はkindle端末管理機能にある whispersync 設定をoff にしたままであったために生じた問題であった。

専用クレードルからの外部ディスプレイ出力(と表示断ち切れ)

 修理に出す前にはこれらのデータの回収が不可能ならば致し方なしくらいに思ってはいたが、修理センターからの連絡でなんとかできると考え直すことになった。AT570 を購入した際に専用クレードルをあわせて購入してあったのだが、専用クレードルにはHDMI出力端子がある。正常な液晶パネルに画面が表示されたことが確認されているため、なんとかなるだろうと考えていた。

 専用クレードルのUSB2ポートにキーボードやマウスをつないで動作確認を行ってはいた。マウスは特に問題はなかったが、キーボードは 日本語87/106 キーボードとして認識させるには別のアプリが必要で手間取ったことを覚えている。画像出力については初の試みとはなったが、HDMIは新し目の仕様だしと根拠薄いながらも楽観視していた。結果としてはビミョーであった。画面は表示されたものの、短辺(あるいは縦方向)の断ち切れが発生した。Century の LCD-10000VH を繋いだのだが、このディスプレイの画素数は 1200x800 ドットであってAT570と同じはずである。にもかかわらず短辺側が断ち切れて、Android 4 の User Interface 画面の下部に表示される(ことの多い)【戻る】【ホーム】【起動中のアプリケーション一覧】のアイコンが画面の外に溢れた格好になっていた。【戻る】を使えないのは作業上の支障が大きい。

 画面を見ると縦方向(800の側)は幾分間延び伸びた感じで表示されていた。クレードルに置いた場合、端末の向きに応じた画面の回転が抑止されてしまうので、どうにも作業がしづらい。事実上ダメかとあきらめかけていたが、マウスでカーソルを画面下部に目一杯振り、【戻る】【ホーム】【起動中のアプリケーション一覧】あるいは【設定】がありそうな位置をクリックすると、なんとかなることもあった。少なくともKindleデータの回収とAT570の初期化の作業くらいはできそうであった。間違えて縦長画面のアプリを起動したところ、AT570本体画面なら横倒しになって表示されるだろうところが、外付けディスプレイには正立画像が表示された。測ってはいないのだが、長辺/短辺日であれば短辺側がより短くなっていたように思うが、この場合には画面下部のアイコン群は表示されていた。マッピングに何かエラーがあるようなのだが、OSDで設定できもせずで、結局表示アスペクトや位置バイアスの調整はできなかった。これは Windows7にHDMIでつないでも同じなので HDMI接続の場合には調整不可なのかもしれない。

 作業中、RGBの表示でいえばG(つまり緑)で表示されるべき文字や線が黄色になっていることにも気づく。Windows7につないだときに、このようなことは起こらず、LCD本体の異常ではないだろうと思う。これについても原因不明。

 

データ回収

 取り漏らしていたバックアップを取得。Kindle への書き込みについては、(1) PCでamazon.co.jp にログインした後 kindle 端末の管理画面に進み、whispersync 機能をON に設定し、(2) その後、android 端末側で、kindle を起動し、当該の本を一旦開いてから閉じる - という二段階の処理を経て回収できた。

初期化

 故障してから『どうしたもんか』と思っていたのは中に格納された各種認証情報の扱いである。リセットできない場合には、物理破壊か水に漬けるなどしての化学的破壊かのいずれかの方法で、中のデータへのアクセスを不能にする術しかない。故障箇所が本体液晶パネルだけであり、専用クレードルもあったので、今回は『普通の手順』で初期化できたが、次の機会のために、Google のデバイスマネージャーの機能を使い初期化してみることにした。

 AT570の Google 設定でリモートからのリセットを許す指定にした後、パソコンのブラウザから初期化を指示した。数秒もたたぬうちにAT570側でリセットのためのシャットダウンが始まった。再起動したところ、購入後に現れる画面が出てきた。設定を進め中身を確認してみたが、端末で直接リセットをかけたときと同様の初期化がなされていた。

教訓

 今回の一件で気づいた点を何点か記す。

  • リモートリセットは許可にしておくほうが安心。思わぬリセットが行われては堪らないので不許可にしていたが、考えを改めた。
  • マイクロSDカードスロットが有る方が良いと思っていたが、盗難・紛失を考えると内部ストレージだけのほうが安心。
  • 修理に出すことも考えるのであれば端末ロックの方式の選択にも配慮は必要。
  • USB接続の指定は(普段は)ストレージモードにしておくほうが、いざというとき安心。(AT570 はデバッグモードにしたままであり、一次対応で幾分支障は有った。)

蛇足

 廃棄の際に直接回収してもらえるのかと思ったら、そうでもなくて別途の対応が必要との回答であった。その後、修理センターとの遣り取りで、これはリサイクルセンターでの処理対象ではなく地元の自治体の指示に従うものに区分されているとの由であった。

2013年11月24日日曜日

職業訓練校の ”文化祭" に行ってみた。

近場の訓練校へ出向く

 最寄りの職業訓練校のウェブサイトで『文化祭』を遣っていることを知る。8月にハローワークに行って以来だから、はや3ヶ月グズグズしているのだが転換先の職種のイメージが掴めないままでもあるので、偵察がてら行ってみた。

 学科ごとに別れて展示がされており、訓練用教材もあった。見学者も説明する側も、幾分以上にdullな感じはある。職員は存在意義アピールのためなのだろうが、訓練生の方は乗り気にならんだろうなぁという気はする。

高齢者相手の訓練

 8月にハローワークで高齢者相手の職業訓練について聞いていたので、ビル管理とその周辺の展示を見に行った。ビル管理と電気工事や配管工事の関係や、マンション管理とビル管理の違いも、(考えりゃわかるのだろうけれど)説明を受けて腑に落ちた。

 マンション管理ってのは『いわゆる管理人』だと説明があった。マンション共用部だけでなく住民を相手にする職務であって、ビル管理が一般事業所や病院などの設備は対象としても、『居住者』を相手にすることはない―というあたりで違いがある。ビル管理は電気工事や配管工事を含むわけだが、専門性が異なるとの説明であった。つまり日常の運用保守と障碍発生時の一次対応・応急処置までがビル管、一次対応で収まらない場合には、各領域の専門に任せる - という原則あるいはタテマエらしい。(実際にその通り綺麗に切り分けられるのかは微妙な模様。・後述。)

 電気工事と配管のところも巡ったが、それなりの器用さを持ち合わせていないと実技は難しい気はした。ハンダづけがダマばかりだったり技術工作が偉く下手だった俺には無理であるような気がする。技量の成熟にもそれなりの年数を要するため、俺の職種転換先としては電工や配管は無茶であるように思った。電工も配管も国家試験の実技部門に関連した展示があったのだが、いずれも『あ、こりゃ無理だは..』と思った。

 ビル管の展示コーナーでは齢六十がらみといった感の講師のおっさんに話を聞くことができた。現在は50歳から70歳すぎの訓練生が居るとのことであった。ビル管の訓練は実技の訓練もあるのだが、電工や配管よりも資格取得の支援というあたりに重きをおいているらしい。関連する資格は四種類ある。第二種電気工事士、消防設備士乙四類、自衛消防技術認定、第三種冷凍機械責任者がそれにあたる。年度の開始を四月とすると、電気工事士試験が上半期に、冷凍機械の試験が下半期にある。かつては一年のコースであったので、両方への支援が可能であったが、今では半年のコースであるので、いずれかは独学で対処せよとなってしまう。このことは彼にとっては不本意であるらしい。

 ハローワークで聞いた『無収入のまま一年の訓練を続けられるほど余裕のある高齢者ってのはまずいない。長くて六ヶ月の余裕がある程度だ。』という話とつながった。

 ハローワークで貰った資料には三ヶ月コースも掲載されていた。半年でも不本意そうであったので、『では、開催されている三ヶ月コースってのはどうなのか?』と尋ねてみた。不本意を通り越して別物という理解になっていた。資格取得支援ではなく業務の基本的なことを教授するということであった。三ヶ月コースの修了者後に就職となるとビル管理の本業というよりは、付帯業務の軽作業要員となることが多いらしい。説明してくれたおっさんとしては六ヶ月コースへの無念さはあるにせよ、全然別物である三ヶ月コースなど知ったことか的な言い草でもあったように思う。(俺の感想)

おっさんが話題の連想から自分の愚痴を零す―ということは珍しくないが...

 説明してくれたおっさんも、尋ねてもいないことを話はじめた。修了者が就労後短期で辞めてしまうのだそうだ。このおっさんとしては『転換したわけだし小僧として一からやり直すくらいの考えでなければならない筈が考え違いも甚だしい。』と思っているようだ。「無茶を言われてケツを捲るにせよあまりにも早すぎ。堪えなさすぎ。」という発言があったところからすると、無茶は言われるらしい。その他に出た話から再構成すると、『日常の運用保守と障碍発生時の一次対応・応急処置までがビル管、一次対応で収まらない場合には、各領域の専門に任せる - という原則あるいはタテマエ』はあるものの『電気屋/配管屋呼ぶだぁ? フザケンナ!お前が遣れ。』みたいなことも含め、雇用サイドからありそうな無茶振りはあるらしい。

 雇用側との関連とは別に従業員間の人間関係で辞める例も(彼からすれば)目に余るようで、こちらは「勘違い的プライドのせい。」と断じていた。こちらについては状況がよくわからない。齢をとって呑み込みが悪くなったことを咎められて激昂したのか、ジジイと呼ばれて不満だったのか、ヌシが幅を効かせている厳しい階級社会があるのか、関連して、新入りへのイジメが常態化している業種なのか、どんな要因で人間関係に悩むかがよくわからないままだった。何かの手がかりなり情報なりがほしいところ。

 

蛇足的に...

 訓練校には電算科もあった。展示場所に立っていた教員と思しき人に対象とする訓練生の年齢を訪ねてみたところ、概ね30歳までということであった。現在の在籍者は 18歳から33歳までだとの由。展示されていた資料から判断するに、開発プラットフォームは、組み込みLinux, Android, Webサービスあたり。組み込みであっても アセンブラでもC でもなくて Java 、ウェブアプリは Lightweight Languages の類じゃなくて、 Javascript + HTML であった、そのへんの需要があるのだろうなと理解。現状拡大中というわけでもないから、人の出入りが激しいのだろうと理解する。

2013年11月16日土曜日

Kindle Papwerwhite (2013) - ほぼ一週間使ってみて

先代 (Kindle Paperwhite 2012)で対応できたフォントの追加ができない。

 調べ方が不充分であった。例えば

といった、先代の Kindle Paperwhite (2012) で通用したやりかたで対応可能と考えていた。

 早速試してみたが追加したフォントが選択可能なフォントの一覧に追加されない。上記リンクの二番目の記事にある『フォント追加セット』をまるまる突っ込んだ。手順としては誤るほうが難しいくらいなので、もう少し調べてみたところ、こんな記事を見つけた。

 フォント追加のUSE_ALT_FONTSのトリックが使えないってのは、mobilereadのKindleフォーラムで知っていたので覚悟はしていた。ただ、ディスプレイの性能向上で少しは見やすくなっているかと、かすかな希望を抱いていたが、だめだった。

...中略...

ついでに言っておくと、事実かどうかはわからないが、mobilereadのフォーラムでは、USE_ALT_FONTSのトリックは要するにバグを利用しているだけなので、バグがふさがれれば、使えなくなって当然、旧Kindle Paperwhiteだって、アップデートで新Paperwhiteの新機能が追加されるかもしれないが、その代わりにフォント追加ができなくなるかもしれない、なんてことを言う人もいる。

...後略...

新Kindle Paperwhite(2013)、フォントは予想通りイマイチ、辞書機能は退化 - ドイツ語の本読んでみ・・ 2013年10月22日 (火) 

といことで、俺がヘマなことを遣って追加できないのではなくて、誰もが等しくできない模様。残念至極。

その他

 辞書機能の利用中変なエラーとなって再起動したことが一回あった。再現条件はよくわからず。

2013年11月11日月曜日

Kindle Papwerwhite (2013) - 第一印象

Kindle for Android と比べてみて

 2013年版のKindle PW (以下 KPWと略す)を入手。 本日入手なので、3G版ではなくてWi-Fiのみ版。これまで Kindle 本を読んでいいた 東芝AT570 上の Kindle for Android (以下 KfA と略す)と比べてみると以下のとおり。全面的に KPWに移行することは難しいかんじ。

版数を明記しないが、2013年11月10日時点の日本語・最新版での情報。

  • e-Ink は確かに綺麗。読んでいる途中で輝度が変わるってのも無さげ。しかし、この短時間では、眼にやさしいということを実感できない。(KfAではバックグラウンドをセピアにしていることもあるかも。)綺麗ではあるが画面書き換えの際に起きる白黒反転の明滅は鬱陶しい。
  • 英字フォントもデフォルトの Ceaecilia が太めで読みやすい。KfAだとフォントの変更メニュー見当たらずTimes系で固定。KPWではフォント変更も可能。
  • 日本語フォントはあんまり差がない感じ。KfAだと明朝系一択。KPWでは、明朝、ゴシック、筑紫明朝が搭載されており、デフォルトは明朝だった。筑紫明朝にしても、いまひとつよくわからんかんじ。(Google で探したところ、フォントは追加できる模様なので、工夫次第かも。)
    KPW 2012 で通用したフォント追加の“トリック”は2013には通用しない。詳細はこちらに書いたとおり。
  • 原版をDoverあたりが出している古めの科学・工学系の書籍だと、数式や図表がビットマップ系の画像として取り込まれていることがある。KfAだと拡大すればなんとか方程式の添字まで読めることが多いが(読めないこともあるが)、KPWだと拡大しても読みにくい。添字の判断が難しいことのほうが多そう。
  • KfA の機能ではないが、Android 端末だとatok なりmazec2なりを使うことができる。一方KPWは (root取って云々でもなければ)追加のソフトは入らず標準の入力ソフトを使わざるを得ない。(CPUが非力そうなので仮に入っても実用にならない気もする。) 手書き認識はなくキーボード入力となる。
  • そして、KPWの文字入力は全体に一拍遅れる感じのノロさがある。KfAに比べ『読みつつメモ書き』ってのはかなりやりにくい。

数式が画像として取り込まれていることに起因する問題は電子書籍の作り方に起因することのようでなんともならんまま。これには不満が残る。KfAにあった以下の2つの問題点は、KPWでは解決されている模様。

  • KfAでは、part-time という語を選んで辞書検索すると part で検索をする。
  • KfAでは書籍の書かれた言語にかかわらず wikipedia検索を日本語wikipedia で行う。(検索結果に他の言語での検索ってボタンは出るけど)

これらは、KfAでもそのうち直してくれるだろう気がする。

 KfAでは『単語非選択状態でのメニューを呼び出しにく』く、ページ上部の余白をダブルタップしても近くにある単語を何か選んだうえでメニューを表示することがしばしばある。KPWではそういったことはまず起きないふうである。

 KPWだと、他の人がハイライトした箇所が何人がハイライトしたかとともに表示されており驚いた。しきい値や公開制御の仕組みがわからないのだが、6人がマークしているとして破線を敷いたセンテンスがあった。この機能はKfAには未だ無い。

 メモ書きを残しながら読む - こともあるので、接続に制約の少ない 3Gモデルを買わずに失敗したか…と後悔していた。実機を手に取り、日本語入力の貧弱さと鈍さを見るに、KPWではそういう使い方は難しそうである。結果的に 3Gを買う必要もなかった。要らぬ後悔であった―と考えを改めた。

 KfA では、英語の地の中に交じる他の言語の単語や数字で、カーニングが正しく行われず字が被ることがある。KPWで発生するか否かは未確認。

 KfAの問題はソフトウェア的に解決できる。一方KPWの方は画素数が関連しているようでもあり、当該の書籍を作りなおさない限り解決しがたい。文字入力については、ソフトウェアの機能の差異だけでなく、CPUの能力も影響するだろう気はする。KfAのソフトウエアが順調に改版されていくならば、KPWのアドバンテージは e-Ink の読みやすさと電池もちの良さの二点だけという気がしてきた。気の利いた機能は KPWで先行して実装する期待はあるけれどあくまでも期待。

初期設定 - WiFi接続指定

 amazon.co.jp から配送されてきた KPW端末を利用するにあたり、手近の無線アクセスポイントに接続する必要はある。起動後に言語選択を行ってからWi-Fi 接続設定情報を指定することになるが、その際には、SSIDとパスワードのみ問うてくる。他の機器のように、暗号化方式を問うてくることはない。一方、リストアップされているアクセスポイントは WEPのものもWPA2のものもある。

 他に設定するところがないか試行錯誤してみたが見つからず、半信半疑で SSIDとパスワードを与えてみた。難なく接続した。少なくとも WPA2-PSK(AES)のアクセスポイントへは SSID とパスワードだけでつなぐことができる模様。amazon.co.jp への接続ではパスワードを問われなかった。利用者の認証情報を設定したうえで出荷したことになる。利用者の手間がかからんのは便利であるしamazonとしても初期設定に失敗するユーザーが減ることが期待できるだろう。いろいろメリットは有るのだが、認証情報を突っ込んだままの端末を配送するってのは「それで良いのか?」って気はした。ヤマト運輸の信頼で担保されるセキュリティってことで、ずいぶんと信頼されたものだなぁと感心した。

2013年11月9日土曜日

最寄りの職業訓練校のウェブサイトを見て

 公開されている資料の中に、来年三月に一年の訓練コースを終える訓練生のプロファイルがあった。こういう人たちを雇いませんか?という意図での掲示だろうと思う。本当に効果があると思ってか規則だから掲示しているのかはわからないが、20人ほどについての情報が掲載されていた。掲載内容は、希望業種と地域、求職者の一言アピール、前職、所有資格、であって、年齢、性別などはわからない。わからないけれども、当該コースの対象がおおむね三十歳までとしてあるので、おそらく三十歳かそれより若いくらいなのだろう。

 TOEIC 920点とか IELTS BAND7 とか書いている人たちや、アーク熔接とか第一種電気工事士の資格持ちもいる。彼らの先々は判らぬし、わずか20例なのだけれど、“きびしいのう”ってかんじだねぇ。

蛇足 英語試験

 IELTSって知らなかったのでしらべてみた。TOEFLとIELTSとTOEICの比較換算みたいな記事を見つけることもできて、TOEICが一番ちょろいということが書いてある。満点取ったわけじゃないけど、英字新聞やら英文誌すらろくに読めずであのスコアだからなぁ...やっぱりちょろいのか...と思った次第。

 英語でもお仕事ができますよん!ってのは、TOEFLで高得点ってくらいでなければ裏づけにはならんのだなぁと実感。遣らんけど。

 上記の比較があったサイトでは、TOEICなんて止めちまって TOEFL 一本にすれば良いんだ!みたいな記事もあった。尤もだと思う。ただ、現状からするに、TOEFLは留学などを考えている人が、TOEICは英語の要不要関係なく企業がとりあえず受けさせるような棲み分けでもあるので、TOEFL一本になったら、下位にでっかいクラスターができるんだろうなと思った。

 英語教師のギルドでもあってTOEICを薦めるべくロビー活動でもしていたら大笑い。TOEIC の主催団体も TOEIC対策コース屋も、虚業だなぁ...ってかーんじ。

2013年11月6日水曜日

Gibbsの相律とEulerの多面体定理って関係あるってホントかよ?!偶然の一致じゃないの?って思いましたが...

ギブスの相律とオイラーの多面体定理の関係は...

  • 単純に『頂点の数 - 辺の数 + 面の数 = 2』と『示強変数の自由度 = 成分の数 - 相の数 + 2 』を比べて、次のようなことを思いあぐねても詮無い模様
    • 『成分の数が辺の数』ってどういうこと?
    • 『頂点の数』は『自由度』なのか『相の数』なのか?
    • 『頂点の数』と『辺の数』ってなんらかの制約条件があると思うんだけど、化学平衡系は今少し緩いような気が....。相図に対応する多面体が“不可能物体”になる可能性はないのか?
  • とはいえ『偶然の一致』ではなくて、説明は可能であるらしい。道具立てとしてグラフ理論が要る模様。どういう展開になるのかの見当もつかず。

毎度毎度の茹で蛙

 Gibbs の相律の記事を 日本語 Wikipedia で読んで、『へっ?』と思った。

 なお、相律を相図における幾何学的法則とみれば、三次元におけるオイラーの多面体定理に対応することがわかる。

ギブズの相律 - Wikipedia
対応することがわかるのか?ホントかよ?!って思った。多くの場合、相図は二次元での図解であり、つまり平面図形。どこをどうすると多面体と関連づくのかさっぱりわからない。『二次元図形だと、オイラーの式の右辺は1じゃないの、裏表数えるの?』みたいな方向に迷走。こういう時は英語版のwikipedia を!って確認したけど説明はない。

この手の話だと『EMANの物理学』であれば解説があるかも!と思って探したところギブスの相律の導出方法の解説はあったが、オイラーの多面体定理との関連についての解説はなかった。

 闇雲な調べ方になるけど致し方なしと "thermodynamics gibbs phase rule euler" ってなワードで検索をかけたところ、物理学関連のGoogle Group でIs Euler-Descartes distantly related to Gibbs' phase rule?ってまさにそのものずばりの書き込みを見つけることができた。冒頭に

[[Mod. note -- This posting seems somewhere near the edge of our charter's ban on "excessively speculative" discussions, but I'm approving it in the hopes of illuminating discussions. -- jt]]

って書いてある。Off topic に追い遣られることなく生き残らせて呉れたモデレーターに感謝。

 この遣り取りを読み進む。1979年に何やらドイツ語で論文が出ていることと、1990年に英語で別の論文が出ているらしいことを知る。

 後者は英文専門誌に掲載されているのだが、T. P. Radhakrishnan "Euler's formula and phase rule" ; Journal of Mathematical Chemistry December 1990, Volume 5, Issue 4, pp 381-387で論文の概要を確認できる。最初の2ページだけならタダで読むこともできた。過去、相律側の変数の組に対応する多面体が無い例なども指摘されていたことなども書かれていた。当該論文では、グラフ理論を使いなにやら説明を組み立てている模様。本論は3ページ目以降で展開されるようで、展開の詳細は判らず仕舞。俺自身グラフ理論がわかっちゃ無いので四千円払って中を読んだにせよ、すぐ理解できるとも思えない。ということで買おうという熱意は今のところ無いまま。Springer だから一般人はアクセスできないかもしれないけれど、それについても未確認。

 日本語 Wikipedia に書かれた『幾何学的法則とみれば』は初等幾何でなんとかなる直截な議論の範囲を超えるということが解ってとりあえずケリが付いたかんじ。


 まったく違う例ではあるが、金色が数多の金属光沢と異なることや水銀が常温液体であることが相対論効果のあらわれだ!と言われたのと同じくらいピンとこない話だった。相対論効果も相律と多面体定理の関係も、故あってなのではあろうが...。

2013年11月5日火曜日

借りている部屋の蛍光灯が壊れた

 入居してからはや五年半。一年に二箇所ほど修繕を要する箇所が現れる。昨日は照明器具が壊れた。蛍光灯を使っているはずだが、予兆となるような点灯時の遅れやチラツキもなく、ジッーっと音がして灯りが消えた。

 カバーを開けてみたところ、グローランプは無くインバータ式云々と書いたコントロールボックスが有った。「消え方からしてコイツが壊れているんだろうな。蛍光管を替えても無駄だろうな。」と思いつつも確証はなく、蛍光管(計六本)を購入して差し替えた。予想に違わず点灯しなかった。

 本日、管理会社である不動産屋に出向いて事情を説明した。「大家に許可を取ってからとのこととなるが、やらないわけにも行かなかろう。出入りの電気屋に頼むので、修理見積もり以降の詳細についてはその電気屋と詰めてくれ。」みたいなことを言われる。ここの不動産屋のおっさんが入ってきても役に立ったためしはないので、それはそれでよし。

 不動産屋に直接出向いた甲斐もあって、その場で電装屋との連絡がついた。状況を説明したところ、こんな情報を得た。

  • インバータ式が壊れたとなると一般的な耐久年数からしても交換部品が無いかもしんない。
  • 器具自体の総取り替えになる可能性が高く、最近だとLED証明を使うことになる。
  • LEDの照明装置だと角型は扱いがなく丸型になる。現行の照明器具の形が角型だと、天井についた跡が(大家の視点で)問題になるかも。

 現在の照明器具が角型の筐体で半埋込み式になっていることを伝えたところ「あー」ってな応答があった。面倒なのに当たったと時に思わず漏れ出るような「あー」であった。

 おれのほうも、蛍光管が無駄になることがほぼ確定で「あー」である。

 この件、続く。来週半ばに電装屋が下見に来ることで調整。


 その後

 14日に電気屋が来た。何か検査装置でも使うのかと思ったが、(1) 新品の蛍光灯が点かないこと、(2) 常夜灯は点くこと、を確認したうえで、インバーターに貼ってあるシールで製造年月を確認してインバーターの故障と判断したらしい。中の配線を撤去して、丸型の照明器具を入れるという改修方針であった。俺に許可を求められてもなぁ...と思ったのだが、まあそれでお願いしますと応じた。

 翌週月曜に交換品が揃ったと連絡があった。週の後半に修理してもらうつもりであったが、早いところ片付けたいという修理屋の意向で(俺が暇なのもあって)、火曜に実施。蛍光管のアダプタや配線を全部取り払い、新たにソケットを付け、そこに直径50cm ほどのシーリングランプを付けた。シーリングライト本来のカバーはつけずに、もともとあったカバーをつけて完成。

 LED照明について、興味があっていっとき調べたことがある。利用者のナニコレ感漂うレビュー - 明るいのは照射方向だけで屋内照明器具としては不向き -とか電球型のものは筐体に熱が篭って熱で素子を壊すことがある - といた例を見かけ、電球を LED照明 で置き換えることを断念してもいた。電気屋語るところによれば、家庭用屋内照明器具としてはこの二年でずいぶん進歩したとのことで、交換後の照明には懸念していたような照射方向だけ明るい - ということもなかった。結果としては非常に満足。

蛇足 - 浴室ファン

 電気屋が見積に来た時に、最近異音を立て始めた浴室のファンについても診てくれるよう頼んでみた。ハウジング自体に錆びが広がってるので交換時期だろうという診たてであった。照明器具とあわせて管理会社に要交換と伝えておくとのことだった。照明と同日に入れ替え。こちらは問題なく動いている。

 浴室のファンは半年ほど前に異音がひどく。応急手当をしたことがある。その際、ファンに黒く泥状にこびりついた汚れを綿棒で掻きだし、軸に潤滑スプレーを軸に吹き付けたのだが、交換時にこの話をしたところ、(結果的に問題なかったにせよ)それはやるべきではないと指摘された。質量の偏りができて軸への負担が増えるだけだから、掃除するなら全面的に汚れを落とせる高圧蒸気による洗浄でもないとダメ。綿棒で汚れを掻き落とすのは不適切とのことだった。うかつだったと反省。