2013年11月11日月曜日

Kindle Papwerwhite (2013) - 第一印象

Kindle for Android と比べてみて

 2013年版のKindle PW (以下 KPWと略す)を入手。 本日入手なので、3G版ではなくてWi-Fiのみ版。これまで Kindle 本を読んでいいた 東芝AT570 上の Kindle for Android (以下 KfA と略す)と比べてみると以下のとおり。全面的に KPWに移行することは難しいかんじ。

版数を明記しないが、2013年11月10日時点の日本語・最新版での情報。

  • e-Ink は確かに綺麗。読んでいる途中で輝度が変わるってのも無さげ。しかし、この短時間では、眼にやさしいということを実感できない。(KfAではバックグラウンドをセピアにしていることもあるかも。)綺麗ではあるが画面書き換えの際に起きる白黒反転の明滅は鬱陶しい。
  • 英字フォントもデフォルトの Ceaecilia が太めで読みやすい。KfAだとフォントの変更メニュー見当たらずTimes系で固定。KPWではフォント変更も可能。
  • 日本語フォントはあんまり差がない感じ。KfAだと明朝系一択。KPWでは、明朝、ゴシック、筑紫明朝が搭載されており、デフォルトは明朝だった。筑紫明朝にしても、いまひとつよくわからんかんじ。(Google で探したところ、フォントは追加できる模様なので、工夫次第かも。)
    KPW 2012 で通用したフォント追加の“トリック”は2013には通用しない。詳細はこちらに書いたとおり。
  • 原版をDoverあたりが出している古めの科学・工学系の書籍だと、数式や図表がビットマップ系の画像として取り込まれていることがある。KfAだと拡大すればなんとか方程式の添字まで読めることが多いが(読めないこともあるが)、KPWだと拡大しても読みにくい。添字の判断が難しいことのほうが多そう。
  • KfA の機能ではないが、Android 端末だとatok なりmazec2なりを使うことができる。一方KPWは (root取って云々でもなければ)追加のソフトは入らず標準の入力ソフトを使わざるを得ない。(CPUが非力そうなので仮に入っても実用にならない気もする。) 手書き認識はなくキーボード入力となる。
  • そして、KPWの文字入力は全体に一拍遅れる感じのノロさがある。KfAに比べ『読みつつメモ書き』ってのはかなりやりにくい。

数式が画像として取り込まれていることに起因する問題は電子書籍の作り方に起因することのようでなんともならんまま。これには不満が残る。KfAにあった以下の2つの問題点は、KPWでは解決されている模様。

  • KfAでは、part-time という語を選んで辞書検索すると part で検索をする。
  • KfAでは書籍の書かれた言語にかかわらず wikipedia検索を日本語wikipedia で行う。(検索結果に他の言語での検索ってボタンは出るけど)

これらは、KfAでもそのうち直してくれるだろう気がする。

 KfAでは『単語非選択状態でのメニューを呼び出しにく』く、ページ上部の余白をダブルタップしても近くにある単語を何か選んだうえでメニューを表示することがしばしばある。KPWではそういったことはまず起きないふうである。

 KPWだと、他の人がハイライトした箇所が何人がハイライトしたかとともに表示されており驚いた。しきい値や公開制御の仕組みがわからないのだが、6人がマークしているとして破線を敷いたセンテンスがあった。この機能はKfAには未だ無い。

 メモ書きを残しながら読む - こともあるので、接続に制約の少ない 3Gモデルを買わずに失敗したか…と後悔していた。実機を手に取り、日本語入力の貧弱さと鈍さを見るに、KPWではそういう使い方は難しそうである。結果的に 3Gを買う必要もなかった。要らぬ後悔であった―と考えを改めた。

 KfA では、英語の地の中に交じる他の言語の単語や数字で、カーニングが正しく行われず字が被ることがある。KPWで発生するか否かは未確認。

 KfAの問題はソフトウェア的に解決できる。一方KPWの方は画素数が関連しているようでもあり、当該の書籍を作りなおさない限り解決しがたい。文字入力については、ソフトウェアの機能の差異だけでなく、CPUの能力も影響するだろう気はする。KfAのソフトウエアが順調に改版されていくならば、KPWのアドバンテージは e-Ink の読みやすさと電池もちの良さの二点だけという気がしてきた。気の利いた機能は KPWで先行して実装する期待はあるけれどあくまでも期待。

初期設定 - WiFi接続指定

 amazon.co.jp から配送されてきた KPW端末を利用するにあたり、手近の無線アクセスポイントに接続する必要はある。起動後に言語選択を行ってからWi-Fi 接続設定情報を指定することになるが、その際には、SSIDとパスワードのみ問うてくる。他の機器のように、暗号化方式を問うてくることはない。一方、リストアップされているアクセスポイントは WEPのものもWPA2のものもある。

 他に設定するところがないか試行錯誤してみたが見つからず、半信半疑で SSIDとパスワードを与えてみた。難なく接続した。少なくとも WPA2-PSK(AES)のアクセスポイントへは SSID とパスワードだけでつなぐことができる模様。amazon.co.jp への接続ではパスワードを問われなかった。利用者の認証情報を設定したうえで出荷したことになる。利用者の手間がかからんのは便利であるしamazonとしても初期設定に失敗するユーザーが減ることが期待できるだろう。いろいろメリットは有るのだが、認証情報を突っ込んだままの端末を配送するってのは「それで良いのか?」って気はした。ヤマト運輸の信頼で担保されるセキュリティってことで、ずいぶんと信頼されたものだなぁと感心した。

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